450年以上の歴史を持つ冨田酒造(長浜市木之本)が9月1日、「七本鎗 (しちほんやり) 無農薬純米 無有(むう)」を発売した。
2010(平成22)年に地元の篤農家・家倉敬和さんと始めた無農薬栽培米を使った酒造りから誕生した同商品は毎年秋に発売している。今年の発売分は2019年に植えた米から造ったもの。
商品名の由来は「農薬を『無』くすことにより、農家と酒蔵双方の思いの『有』る酒が生まれた」ことから「無有」と名付けた。ラベルには稲穂とバッタのイラストをあしらい、無農薬栽培の米作りで虫が戻ってきたイメージを表現した。
15代目の冨田泰伸さんは「タンパクの含有量が少ない無農薬米で造る酒は発酵がゆっくりになる。1年半しっかり熟成させていても口当たりが柔らかいのが特徴。体に優しいだけでなく、エネルギーがいる無農薬栽培の米作りを体現してくれた農家の思いや自然環境に思いをはせて飲んでもらえたら」と呼び掛ける。
価格は、1.8リットル=3,850円、720ミリリットル=1,925円。同酒造のほか全国の主要酒販店で扱う。