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地域住民が保全する「鶏足寺」の紅葉景色 4年ぶりに観光客受け入れ

今年の紅葉風景

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 長浜の「鶏足寺」(長浜市木之本町)が11月10日、4年ぶりに紅葉散策の受け入れを始めた。

「鶏足寺」の参道

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 同寺は735年、僧行基によって開基され、一度荒廃するも799年に最澄により再興された。現在「鶏足寺」と呼ばれているのは、山岳仏教の聖地である己高山の中心寺院であった鶏足寺の別院・旧飯福寺のことだという。「己高閣(ここうかく)」には鶏足寺本尊の十一面観音像、七仏薬師如来像などを、「世代閣(よしろかく)」には重要文化財の薬師如来像などを安置するなど、滋賀県指定文化財をはじめ多くの文化財を保存しており、現在は地域住民が管理の役目を担っている。

 2020年以降、コロナウィルスの影響により拝観や紅葉で訪れる観光客の受け入れを止めていたが、この春から4年ぶりに受け入れを再開することになった。参道に200本のモミジが並ぶ同寺は、毎年11月上旬の紅葉シーズンは1年で最も多くの観光客が訪れる。数年前にJRのポスターに登場して以来、『隠れた紅葉の名所』として多くの人に知られるようになった。コロナ禍前のピーク時は約10万人の来場があり、ここ数年は「受け入れ再開を心待ちにしている」という声が多かったという。

 古橋・石道地区紅葉対策実行委員会代表の山内喜久雄さんは「平成の初めごろに地域住民らによる有志のグループで荒れて笹やぶになっていたところを整備して今の美しい紅葉の景色がある。境内の管理だけでなく、今でも月1回ほど、草刈り、木の管理などを続けていたり、秋と春には村のみんなで遊歩道の掃除や整備もしていたりと、村全体で寺をお守りしている」と話す。

 「この春から紅葉散策の受け入れ再開に向けておもてなしをする準備を進めてきた。この機会に紅葉だけでなく、『己高閣』『世代閣』に安置している貴重な文化財も見てもらえれば」と呼びかける。

 受入時間は8時30分~16時(18日~26日は7時~)。紅葉散策協力金は500円。期間中、JR木ノ本駅からシャトルバスを運行する。11月30日まで。

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