高島のレストラン「晴遊(はるゆう)」(高島市マキノ町)が7月1日、併設の一棟貸宿をオープンした。
高島の観光名所となっている「メタセコイア並木」の入り口に位置する同店。店主の於勢晴彦さんは大手チェーン店などで飲食業でのキャリアを積み、独立後は大阪で12年間レストランを経営していた。2021年1月、コロナ禍をきっかけにマキノ町に店を移転した。
於勢さんは「昔から自然豊かな場所で生きたいという思いをもっていた。ビワマスの生まれ育った環境に自分も身を置きたいと思い、ビワマスが産卵する知内川の近くで物件を探した。こちらに来てから縁があり、漁業組合に入ってビワマスの漁師も始めた」と話す。
店では自身が釣り上げたビワマス料理のほか、大阪時代から人気があったという「えびフライ」「ハンバーグ」などを提供している。
昨年10月から約半年かけて工事を行い、今年4月に完成したという宿は1日1組限定で一棟貸しを行う。5月末からは約1カ月間のプレオープン期間を設けて、今回のグランドオープンにこぎ着けた。内装には、地元の木工作家が手がけたランプシェード、椅子、びわ湖の流木などを飾り、自身が利用することも多いという「デザイナーズホテルのような雰囲気を目指した」という。レストランに併設する宿であることから、利用客一人一人が異なる食事プランを選ぶことができるのも特徴。
食事は3つのコースから選ぶ。エビフライやハンバーグなどの洋食メニューが中心の「カジュアルプラン」(1泊2食付き2万2,000円)、びわ湖の固有種ビワマスを提供する「琵琶鱒(ます)プラン」(同2万3,980円)、「近江牛プラン」(同2万8,600)。
於勢さんは「自分が感動したマキノ町の自然の豊かさを伝えたくて、新たに宿も始めることにした。来た人に、その感動をお裾分けできれば」と話す。
15時チェックイン、10時チェックアウト。