長浜の「ロハス長浜」(長浜市余呉町)が1月10日、長浜市湖北町尾上地区の伝統野菜「尾上菜」を使った「ドライベジタブル」を発売した。
製造元は長浜で特産品の企画・販売などを手がける「RONDO PLUS(ロンドプラス)」(余呉町)。尾上菜は農家の減少や品種の雑種化、えぐみの強さなどの特性が原因となり衰退していたが、2017(平成29)年には、「長浜バイオ大学」(田村町)が「尾上菜復活プロジェクト」を始めた。長浜農業高校(名越町)での試験栽培を経て、2022年には新品種「さいさい」を尾上で試験栽培し、2023年、本格的に栽培と出荷を始めた。雑種化していた従来の尾上菜と比べて、「葉が大きくて柔らかく、茎はシャキシャキとした歯応えがある」という。尾上菜の活用事例として、おひたし、つくだ煮、クリーム煮などのレシピを提案している。
生鮮野菜としての販売ロスを出さずに有効活用するため、今回、ドライベジタブル化した同商品が生まれた。現在、同シリーズは「おのえなミックス」(750円)以外に、「菊芋」「根菜ミックス」(以上650円)、「にんにく」「青パパイヤリーフ」(以上540円)、「青パパイヤパウダー」(1,080円)の6種類があり、全て長浜産。今後、季節ごとにさまざまな野菜のバージョンを発売していく予定だという。
同社商品開発の野村佳美さんは「『尾上菜ミックス』は尾上菜が6割、キャベツ3割、ニンジンが1割の配合で入っている。冷蔵庫に野菜がないときでも、これがあれば手軽にみそ汁やラーメンなどに入れて利用できる。ドライにしているので尾上菜の収穫シーズン以外でも食べてもらえる。地域にある良いものが地域内外の人に知ってもらえれば」と話す。
余呉湖観光館(余呉町)、道の駅「湖北みずどりステーション」(湖北町)、などで扱う。