
長浜の「きのもと交遊館」(長浜市木之本町)で10月4日、写真展「わたしのくらすまち」が始まる。
同展を開くのは木之本町在住12年の写真家・辻井昌代さん。辻井さんが本格的にカメラを始めたきっかけは、2016(平成28)年から3年間、市の事業として発足した写真プロジェクト「長浜ローカルフォトアカデミー」だった。同団体は市の事業が終了した2019年(平成31)年から「長浜ローカルフォト」に名称を変更し、継続して活動を続けてきた。これまで余呉町の菅並、木之本町の金居原、尾上地区、米農家「お米の家倉」(小谷丁野町)をテーマに写真展やフォトブックの制作を行ってきた。
昨年5月ごろ、個展の実現に向けて計画を始めた。街で働く人や地域で育つ子どもたちなど、「木之本の人」を被写体とし、その暮らしぶりを写真に収めた。これまでに撮りためた写真に加え、同展のために撮り下ろした作品など約70点を展示する。
辻井さんは「暮らしの中の記憶は薄れていってしまうので、それを写真で記録していきたい。それを届けたいと思っている」と話す。
12日13時~14時はトークショーを行う(予約不要)。「私たちの暮らすまち」をテーマに、辻井さんのほか、木之本自治会女性部の藤谷法子さんが参加し、地元の酒蔵「冨田酒造」(木之本町)の15代目蔵元の冨田泰伸さんをゲストに迎える。11日・12日11時30分~は「ブックカフェすくらむ」(木之本町)が出店し、地元の発酵食などが入った定食を提供する(なくなり次第終了)。
辻井さんは「カメラがあったから木之本のまちに一歩踏み込むことができた。私自身も改めて、この街のすてきな人や文化を知るきっかけになった。まずは地元の人に見てもらいたい。木之本を知らない人にはガイドブックでは知ることができない木之本のすてきな人たちやその暮らしを知ってもらえたら」と来館を呼びかける。
開催時間は10時~16時(18日は12時まで)。入場無料。今月18日まで。