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長浜の伝統絹織物・浜ちりめんが「生シルクのフェイスパフ」に 客の要望で商品化

「南久ちりめん」長谷健次社長

「南久ちりめん」長谷健次社長

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 長浜の伝統絹織物「浜ちりめん」を生産・加工する「南久ちりめん」(長浜市神照町)が7月12日、洗顔用の「生シルクのフェイスパフ」を発売した。

「生シルクのフェイスパフ」

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 1877(明治10)年創業の同社は、糸のねん糸から自社工場で一貫して製造し、シボや風合いなどを糸から織物まで作り込む。

 織り上げた反物「生機(きばた)」に含まれる繭糸を構成するタンパク質「セリシン」は、人の皮膚を構成する一番多い物質「セリン」が約30パーセント含まれる。一般的には「シルクプロテイン」と呼ばれ、シャンプーや化粧水などに配合されることもある。セリシンを落とす精練をしていないものを「生シルク」という。

 同製品は「生シルク」で作るミトンのような形の洗顔用のフェイスパフ。3層構造になっており、肌に直接触れる一番外側は精練済みの「柔らかいメッシュ状のシルク」、真ん中には濡らすと縮む「鬼しぼちりめん」、内側には精練していない「セリシンを含むシルク」になっている。通常シルクは泡立ちにくいが、特徴の違うシルクを3層構造にすることでプリーツが生まれ、泡立ちがよくなるという。

 使い方は、パフを手にはめて濡らし洗顔料を泡立て使う。化学繊維のタオルに比べて「肌に優しい」という。シルクはタンパク繊維なので濡れたまま放置するとカビが生えるため、使用後は軽くタオルで水分を取って、風呂場ではなく風通しが良い場所で保管することを推奨する。

 同社の長谷健次社長は「元々は『生シルクのボディタオル』が人気商品で、お客さまから顔用も欲しいという要望があった。ボディータオルより優しい肌当たりにするため3層構造にするなど工夫を凝らした」と商品開発について振り返る。

 「浜ちりめんは着物を着る人はよく知っているが、そうでない人は日常で触れる機会があまりない。昔は着物を着ていたのでシルクは身近なものだった。昔の人のように現代の人が日常使いできるシルク製品を作った」

 価格は3,700円(送料込み)。ポンパレモール内のオンラインショップ「シルクライフショップ」で取り扱う。

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