ワボウ産業(長浜市西上坂町)が養殖を手掛ける「おうみ海老(えび)」の直売所(同)が7月21日、オープンした。
同社はワボウ電子のグループ会社で、主に太陽光発電など再生可能エネルギーに関する事業を展開しているが、新たな事業として昨年8月、エビの養殖を始めた。今までの事業と異なる食の分野を始めたきっかけは、「輸入の食材には殺虫剤などの薬がついているものが多い」ことを危惧したからだという。
同社はバナメイエビを稚魚からが薬を使わずに完全陸上養殖。伊吹山系の地下水やマイクロプラスチックなどで汚染されていない2億年前の深い地層から抽出したフランス産の岩塩を使っている。エビを飼育した水で海ぶどうとアオサを栽培した上で、エビの養殖で出た二酸化炭素を海ぶどうとアオサに吸収させ、そこで排出された酸素を再びエビの養殖槽に供給している。併せて、エビ養殖で出た窒素分は海ぶどうとアオサの栽培に使い、水をきれいにして再利用しているという。昨年12月以降、平和堂やコープ、ホテル、旅館など市場に卸している。卸し先ですしなど加工された「おうみ海老」を食べた客が直接エビを買いに来られるようにと直売所を設けた。
直売所で取り扱う商品は全て冷凍で、「おうみ海老200グラム 小・中・大」(1,000円)、「同 200グラム 特大」(1,100円)、「同 串 10尾入り」(1,200円)。
同社養殖事業販売促進グループの清水康博さんは「一度食べてもらい、味や食感を実感することでおいしさが伝われば」と利用を呼び掛ける。
営業時間は9時~17時。土曜・日曜・祝日定休。