食べる

長浜に農家レストラン「よばれやんせ 。」  高齢者・子どもにも優しい店に

「鯖(さば)のなれ鮨(ずし)御膳」

「鯖(さば)のなれ鮨(ずし)御膳」

  • 164

  •  

 長浜に3月25日、農家レストラン「よばれやんせ 。」(長浜市西浅井町)がプレオープンした。

「よばれやんせ 。」の外観

[広告]

 農家である稲田光子さんが娘3人と営む同店。店名の「よばれやんせ」は同地域の方言で「どうぞ食べてちょうだいね」という意味だという。席数は22席。「お母さんが作ってくれた懐かしい味」をイメージしているという昼の定食メニューには「チキン南蛮御膳」「唐揚げ御膳」(以上1,480円)、郷土料理「鯖(さば)のなれ鮨(ずし)御膳」(1,580円)などをそろえる。提供するご飯は、稲田さんの夫が作る特別栽培米のコシヒカリを使い、メインに肉や魚、畑で育てた旬の野菜を総菜に使う。カフェメニューにはコーヒー、ガトーショコラ(各330円)などを用意。

 プレオープン前の同店は2019年6月にオープンし、6次産業の加工事業として弁当や総菜を販売する店だった。店で弁当などを食べる人のためにカウンター5席を設けていた。調理師の資格を持ち、産業給食を作っていた経歴を持つ稲田さんは「いつか農家レストランを始めたい」と思っていたという。娘たちにその夢を打ち明け、娘の一人が調理師免許を取得できる学校へ進学するなど、親子で夢の実現に向けて協力することに。2021年4月にクラウドファンディングでリノベーションの資金協力を呼びかけ、約103万円を集めたという。2021年11月から3月24日まで、オープン準備のために店を休業していた。

 新しい店の内装では木材を多く使っている。「ユニーバーサルデザイン」「バリアフリー」を意識し、壁に高さの違う手すり、小さな子どものために踏み台を設置。トイレは車いすでも入れるようにするなど工夫を凝らしている。

 稲田さんは「ゆっくり時間が流れるような、高齢者にも優しいレストランになればと思って店を作った。重度障がいの人が『ここには来られる』と言って喜んでくれた。人目が気になるという障がいがある人や団体で来る観光の人などについては、相談いただければ定休日でも貸し切り対応をするので連絡してほしい。いずれは食事をする場所だけでなく、ワークショップなどのイベントも企画したい」と意気込みを見せる。

 営業時間は11時:30分~16時(ランチタイムは14時まで) 。月曜~木曜定休。グランドオープンは6月10日を予定。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース