看護小規模多機能型居宅介護施設「笑みの家ひだまり」(米原市能登瀬)が4月1日、開所した。
「障がいを持った方の親御さんには『我が子が最期どうなっていくのか?誰に託すのか。』という思いがある。重心(重症心身障がい児・者)や医療ケアが必要な方の行き場がない。それを解消したかった」と話すのは、施設を運営する社会福祉法人ひだまり理事長の永田かおりさん。
同施設では、「訪問介護」「訪問看護」「泊まり(ショートステイ)」「通い(デイサービス)」の4つのサービスを提供する。
看護師が定期的にバックアップする体制を取り、近江診療所、ケアセンターいぶき、長浜日赤十字、市立長浜などの病院と綿密に連携して利用者に対応する。
開所に当たり、重い障がいをもつ子どもの立位補助をする「立位保持装置」の導入資金をクラウドファンディングで募り、目標を達成した。全国でも導入例が少ない同装置を完備した施設となった。
永田さんは「この施設では、障がいを持って生まれたお子さんが18歳を超えても見ることができる。自宅以外で過ごしたり泊まったりする練習もできる。『家族サポートをしたい』と思っているので、障がい児・者部門だけでなく、高齢者部門をつくることで、親御さんが老後を迎えた時に、お子さんとここで会うことができるようにした。看護師、理学療法士、作業療法士など、専門職の人を中心にいろんな方々のサポートを受けながら、地域の中の一つの居場所としてあり続けたい」と施設への思いを語る。