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米原にこうじとみそ工房「まんまる日和」 3姉妹が母から事業継承

丸本愛子さん(中央)、丸本恭子さん(右)、四方敦子さん(左)

丸本愛子さん(中央)、丸本恭子さん(右)、四方敦子さん(左)

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 こうじとみそ工房「まんまる日和」(米原市万願寺)が米原にオープンして、12月16日で1カ月がたった。

「よもぎ餅作り」ワークショップの様子

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 経営するのは母・丸本愛子さんから事業を継承した長女・丸本恭子さん、次女・四方敦子さん、三女・由井智子(さとこ)さんの3姉妹。愛子さんから発酵食の技術を継承しながら、製造や広報など役割分担して活動している。

  事業を始めた愛子さんは木之本のしょうゆ醸造店の娘として生まれ育ち、発酵食や地域の伝統食に親しんできた。これまで高齢者世帯に手料理を届けるボランティア活動や地域の伝統料理の製造などの取り組みのほか、農産物加工センターの立ち上げに尽力し、みそ加工グループの代表を務めた。長年の活動が認められ、2023年には内閣府より黄綬褒章を受章した。2024年5月、3姉妹が事業を継承し、「まんまる日和」の屋号の下、オンラインショップを開設した。事業継承後も愛子さんは3姉妹と共に、発酵食の製造などの業務を続けている。

 同工房オーナーの丸本恭子さんは「母は黄綬褒章をもらったが、年だから事業を辞めると言っていた。周りから『もったいない』という声が多く、それがきっかけとなり私たち姉妹で継承していくことを決めた」と振り返る。「始めはオンラインショップだけのつもりだった。何度かよもぎ餅の直接販売をしたことがあり、母はお客さまと交流することで喜んでもらえている手応えを感じることができ楽しそうだった。その出来事から場所が必要だと実感して工房の改修に乗り出した」と話す。

 今年の夏、クラウドファンディングで老朽化した築70年の工房の改修費用を集め、今回のオープンにこぎ着けた。

 これまで工房では発酵食などの製造を行うのみだったが、今回の改修では製造だけでなく、人が集うことができるように「交流スペース」を設けた。オープン後は、伊吹のよもぎと愛子さんの自家製大豆あんを使った「よもぎ餅作り」、倍こうじで作る「白みそ作り(軽食付き)」、愛子さんが長年作り続けている「こうじ作り」などのワークショップ(各5,500円)を開くほか、自家製の「白みそ」「よもぎ餅」などを販売している。

 恭子さんは「オープン後はドキドキしていたが、来てくださる皆さんが喜んで帰ってくれる姿を見てうれしく感じている。妹とも、『準備は大変なこともあるけど楽しいね』と話している。今後は季節の手仕事の体験なども企画していく」と話す。

  ワークショップの予約はオンラインショップで受け付ける。

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