昔から発酵文化が根付いている長浜をはじめとする湖北・湖西エリアでは、酒蔵やしょうゆ蔵などが今も点在しています。この特集では、そんな「発酵」にまつわる「発酵スポット」や「発酵人」を紹介します。
今回は、長浜・木之本の地蔵坂沿いにある「book cafe(ブックカフェ) すくらむ」を取り上げます。
店の外観
2016年6月に地元の女性グループが空き家となっていた古民家を改修してオープンしました。同店は「TOMO(トモ)の木」「木之本おにぎり隊」「木之本虫プロジェクト」「どんぐり」「郷土料理おもてなし隊」という木之本を中心に活動する5つの女性団体が一丸となり、「スクラムを組んで」経営しています。
すくらむメンバーの一部
「改修費用はクラウドファンディングで募集をした」と話すのは、同店代表を務める藤谷法子さん。「自分たちの拠点が欲しいという思いから店を始めることにした」と振り返ります。
「湖北の食卓ランチ」
同店は月2日(土曜・日曜)だけ営業し、ランチは11時30分~、季節に合わせた湖北の郷土料理や発酵食品が入る「湖北の食卓ランチ」(1,100円)を提供しています。カフェメニューにはケーキやドリンクもあります。営業日以外に、1万円以上の注文で店の貸し切りや弁当の注文も受けています。
地元古書店の店主がセレクトする本が読める
カフェの中では本を読むことができる
メンバーの一人で、古書店「あいたくて書房」を経営する久保寺容子さんがセレクトする古書が並んでいて、飲食をしながら読書が楽しめる空間になっています。
地域にちなんだ内容の本を中心に、雑誌や小説などが並び、季節ごとに本のラインナップを変えているそうです。気に入った本は購入することもできます。
「オカンの発酵便 夏号」
2022年からは木之本の発酵食品を全国に届けるために、商品プロデューサーやイラストレーターなどとタッグを組み、季節の発酵食品を詰めた定期便を「オカンの発酵便」として商品化。オンラインショップ「ホレボレ滋賀」での販売を始めました。
オリジナルデザインの包装紙に包んでお届けする
手作りする発酵食品の一つである、山路酒造のみりんかすと冨田酒造の酒かすで2年漬けた奈良漬けを「木之本漬け」と名付けて、新しい名物になるように目指しているといいます。
同店代表の藤谷法子さん
ー発酵の魅力は何だと思いますか?
藤谷さん「とにかくおいしい。とくに漬物は塩と野菜のようにシンプルな材料でできるところも魅力だと思います。発酵することで味が変化するところが面白く、日持ちするのもうれしいですね」
ー特に好きな発酵食品はありますか?
藤谷さん「チーズが大好き。子どものころから毎日のように食べているんです。チェダーチーズやブルーチーズなどヤギのチーズ以外は大体何でも好きです」
店内の様子
「book cafe すくらむ」
住所 長浜市木之本町木之本1312-2
営業時間 10時~16時。営業日はフェイスブックで確認できる。
フェイスブック https://www.facebook.com/bookcafesukuramu
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