長浜市内の会場2カ所で現在、企画展「西田天香と杉本哲郎 長浜ゆかりの偉大な思想家と芸術家」が同時開催されている。
長浜生まれの思想家・西田天香(以下、天香)の生誕150年と、天香と親交が深かった日本画家・杉本哲郎(以下、哲郎)の生誕123年を記念した同展は、長浜市と「西田天香と杉本哲郎顕彰事業実行委員会」が主催する。
長浜の観光スポット「黒壁スクエア」を立ち上げたのが、天香の勉強会である光友クラブのメンバーだったことから、「長浜のまちづくりにも西田天香の思想が息づいている」といわれているという。同展は「長浜ゆかりの偉大な2人の業績を多くの人々に知ってほしい。この展示を通じて長浜の街を活性化したい」という思いから企画された。
会場は、長浜市長浜城歴史博物館(長浜市公園町)と長浜市曳山博物館(元浜町)。天香が長浜から北海道へ渡り、悟りを開くまでの資料や交流があった思想家・芸術家などの資料を通じ、長浜名誉市民第1号となった天香と天香が開いた京都の修養道場「一燈園」の歴史をひも解くほか、初公開の哲郎のコレクションを中心に、哲郎の生涯と画業を紹介している。
関連イベントとして11月19日13時30分~、シンポジウム「西田天香と杉本哲郎」を開催。基調講演、研究者や関係者による対談、パネルディスカッションをセミナー&カルチャーセンター「臨湖」で行う。翌20日10時~、長浜散策「天香ゆかりの地を訪ねる」では、曳山博物館に集合して、学芸員の解説付きで、長濱八幡宮、舎那院、西田天香の生家を訪ねる。イベントは要予約。
同実行委員会の月ヶ瀬義雄会長は「すごいDNAを長浜はポテンシャルとして持っている。これを1人でも多くの人に知ってほしい。西田天香さんと杉本哲郎さんを全く知らない人に来てもらうことに、今回開く意味がある」と話す。
開催時間はいずれも9時~17時。入館料は、長浜城歴史博物館=大人400円ほか、曳山博物館=大人600円ほか。長浜城歴史博物館から曳山博物館の伝承スタジオへの来場者には、同展オリジナルクリアファイルとポストカードを進呈する。12月11日まで。