築90年の古民家をフルリノベーションした宿泊施設「春テラス」(米原市春照)が7月1日、米原の春照地区にオープンする。
同施設は、米原駅前に空き家を活用したシェアオフィス「MAIBARA EAST01」を手がけたリフォーム会社「NEO」(東京都調布市)の社長、岡本敏夫さんが米原で最初に見つけた物件。土地と人の魅力を感じ、自ら買い取り、空き家の再利用と地方創生をテーマに改修した。
1日1組限定の一棟貸しで、8人まで宿泊できる。厨房を備え外ではバーベキューも。利用者が自ら料理をする「素泊まりプラン」、地元の食材を使った調理が楽しめる「食事付きプラン」、地元の料理人を呼べる「シェフの夕食付きプラン」がある。
厨房越しの広めのカウンターや外まで続く大きな石のテーブルにより、大人数での食事も楽しめる。天井は吹き抜けになっており、梁(はり)や柱など「古民家ならではの雰囲気」の中で過ごせるという。寝室は1階にベッドルーム、2階に個室2部屋を用意。広めの浴槽のほかシャワールームも備える。Wi-Fiも完備。
「地元の人と都市部の人との新たなコミュニティーを生む交流の場を目指す」という同施設。地元の農園やシェフとの「始動後のつながり」だけでなく、建築や施工・デザインなど「施設を作る段階からの接点」についても考え、地元からもさまざまな人が関わりながら準備を進めてきたという。今後も地元とコラボレーションし、同所ならではの企画を用意する予定。
岡本さんは「初めてこの地を訪れたとき、田畑や川のような周辺の風景に感動した。完成された観光地ではなくても、地形や農地、水のきれいさといった『本来の日本の形』が残されているこの地で、今までの観光やホテルとは違う滞在、時間の使い方や価値、楽しみ方を提案したい」と話す。
料金は1泊6万5,000円(税別)~。プランによって追加料金や別途リネン代が必要。時間貸しは3時間2万4,000円(税別)からで、ワークショップ・展示会・勉強会・研修会・法事等でも利用可能。予約は紹介制が基本だが、ホームページのフォームでも受け付ける。