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車いすユーザーのための「セパレート式着物」 クラウドファンディングで資金調達

(左)貸し出し用の振り袖を着用した女性、(右)木村さん

(左)貸し出し用の振り袖を着用した女性、(右)木村さん

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 障がい者支援団体「マルチスイッチ」の木村寛子さんが4月1日、「車いすユーザーのための着物・振り袖」10着を仕立てる資金調達のため、クラウドファンディングを始めた。

「セパレート式の振り袖」貸し出し一式

 生まれつき脳性まひで車いすユーザーである木村さんは、ピアカウンセラーとして相談支援事業所に20年勤め、昨年3月に退職。その後、「誰もが持っている自分だけのスイッチをオンにする」という意味を込めた「マルチスイッチ」を発足し、女性障がい当事者のための活動を始めた。

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 マルチスイッチでは、「座ったままで着脱ができ、着せる側も簡単、長時間着ていても苦しくない」ことを目指した車いすユーザーが着用できる振り袖を仕立て、希望者に貸し出している。

 特徴は、上下が別れており、お尻部分がくり抜かれている点。これにより、座っている時に生地が引っ張られるのを避けられ、トイレの心配も解消されるという。通常後ろに付ける帯は車いすでは不自由なため前に付けるタイプに変えた(食事の時などのために取り外し可能)ほか、足がまひしていると鼻緒を挟むのが難しいため、鼻緒が無い草履も作った。

 現在は貸し出しできるものが1着しかないことから、「色や柄などバリエーションが欲しい」「大勢で着物を着て出掛けたい」という要望に応えるため、資金を募り、新たに貸し出し用として10着を仕立てることを決めた。

 木村さんは「障がいがあると、かわいそうだなと思われることが多い。着物を着た日は周りの人から『かわいいね、きれいだね』と声を掛けてもらえる。それがすごくうれしかった。その時に着物の力を知った」と話す。

 リターンは、支援のみのお気持ちコース(3,000円)、着物で作ったマスク(5,000円)、障がいのある人を対象とした着物貸し出し券(1万円)、支援のみの応援コース(1万円)他を用意。

 木村さんは「私は生まれつき脳性まひがあったが、不自由ながら1年前まで歩けていた。子どものころからおしゃれが好きで着たい服を着ていたが、車いすになり、着られる服が減ってしまった。障がいがある女性は洗髪をしてもらいやすいように髪を短くするなど、日常の中で諦めていることが多い。女性としての楽しみを諦めたくないと思った。『ハレの日』『大事な日』に自分のしたいスタイルで参加できたら、障がいをもつ人がもっと社会参加できたり自信を持つことができる」とも。

 クラウドファンディングは5月21日23時まで。

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