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長浜の木之本中で「断熱ワークショップ」 生徒が発案、募金集め実現

作業の様子

作業の様子

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 長浜の木之本中学校(長浜市木之本町)で12月21日、「教室断熱ワークショップ」が行われた。

木之本中学校

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 同校では本年度「サステナブル木之本」と題し、授業の一環で環境問題に取り組んでいる。給食の食べ残しを減らすフードロスの取り組んだほか、ペットボトルのふたを集めるなどしてきた。今回、生徒たちは教室の断熱工事をすることでエアコンの使用時間を減らそうと「断熱ワークショップ」を企画した。

 生徒たちの間で企画が持ち上がったのは昨年11月、環境問題に関心があった生徒の久木咲那さんが生徒会長に立候補したことにさかのぼる。その際の公約で環境問題に取り組む具体的な策として、「2年前に伊香高校(木之本町)で行っていた『断熱ワークショップ』をやる」と掲げた。

 今年6月ごろには、生徒会長になった久木さんが中心となり、実現に向けて本格的に動き始めた。材料費や工事費などで約100万円の資金が必要となることから、生徒たちは校外のイベントに参加し、プレゼンテーションを行ったり、募金を呼びかけたりするなどして資金集めに取り組んだ。地元の店に募金箱にを置いてもらうなどの施策も功を奏し、11月には目標額の100万円が集まった。

  中辻崇教頭は「生徒の発案を聞いた当初はお金がかかることなので実現は難しいのではと感じたが、もし実現できれば子どもたちの自信になると思い応援してきた。地域の人の協力のおかげで実際に資金が集まって驚いた」と振り返る。

  ワークショップは地元で地域脱酸素に取り組むまちづくりネットワーク「エネシス湖北」協力の下で行い、13人の生徒が参加した。「地域住民や生徒たちに『断熱』の重要性を伝える」「実践的な活動を通じて環境問題への理解を深める」「地域ぐるみの取り組みとすることで地域への愛着を育む」の3つを目的として、窓を二重にし、製作した木製サッシをはめ、壁の内側に断熱材を貼り、断熱効果を確かめるためにサーモグラフィーによる確認を行ったほか、断熱に関する講義を受けた。

 久木さんは「最初は実現できないと思っていたことが、地域の人やいろいろな人が協力してくれたことで実現できたことがうれしい。この取り組みが他の教室や学校にも広がっていけば」と期待を込める。

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