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長浜発・アウトドアクリエーター集団「HikU」がギャラリー 漆などの伝統工芸品販売

アウトドアクリエーター集団「HikU」

アウトドアクリエーター集団「HikU」

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 アウトドアクリエーター集団「HikU(ハイク)」のギャラリー兼オフィスが6月5日、えきまちテラス長浜(長浜市北船町)にオープンした。

「HikU」のアイテム

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 同集団は「日本には伝統工芸などの素晴らしい技術があるのに、なぜ海外製の商品ばかりに目を奪われるのか」という思いがあり、工芸品の需要が激減し、後継者が育たない現状を危惧し、「既成概念という常識を覆すもの作りクリエーターチーム」として3月、設立された。

 メンバーは、DIYキャンパーとして活動する「omadesign(オマデザイン)」代表の中村友洋さん、「カネイ中川仏壇(だん)店」5代目塗り師・箔(はく)押し師の中川喜裕さん、フォトグラファーのツジタシンヤさん、グラフィックデザイナー・イラストレーターの前川有季さんの4人。

 中川さんは「小さい頃は親の職業である仏壇(だん)屋を継ぐことを恥ずかしいと思っていたが、ある日、父の仏壇修理の納品に一緒について行った時に、その家のおばあさんが泣きながら『ありがとう』と言い、父の仕事が感謝されているところを見た。恥ずかしいという思いが消え、5代目を継いだ」と振り返る。「今はインテリアショップで安価で仏壇が売られており、家具のようになっている。本来、仏壇には伝統技術が詰まっている。高価だと思われるかもしれないが、それには理由がある。職人の伝統・技術が衰退していくことに対して何とかできないかと感じていたことから漆のガレージブランド『GNU(ヌー)』を立ち上げた。今後は『HikU(ハイク)』としても漆を広めていければ」と意気込む。

 「HikU(ハイク)」の名は、「一歩一歩ゆっくりと、あなたたちと一緒に高みを目指して挑戦する物語『The story of hiking with you』」という意味を込めて名付けたという。漆などの伝統工芸の高い技術を使った商品構成が特徴。トチノキを使い薄さにこだわったという漆サーモス保冷缶カバー「背水の陣」(2万2,000円 )や輪島の曲げわっぱ職人が作った弁当箱に漆塗り体験ができる「tamate-bako(たまてばこ)」(1万6,280円)、長濱蒸留所とコラボレーションした「100年使える漆塗りウイスキーグラス」(1万1,000円)など。

 中村さんは「貢献、感謝、地方創生を実現したくて、長浜で頑張っている3人とチームを作った。アイテム数は少ないが、本気で作った、自分自身がめちゃくちゃいいと思ったものを販売していく」と話す。

 今後、伝統工芸の技術の伝承だけでなく、「家族」をテーマにした「食」「場所」のプロデュースなどにも活動の幅を広げていくという。

 営業時間はインスタグラムで知らせる。

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