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高島の菓子店「とも栄」、郷土の発酵食「ふなずし」を使った焼きようかん発売

ベイクドようかん湖々菓楽 ふなチー

ベイクドようかん湖々菓楽 ふなチー

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 高島の菓子店「西近江湖風菓 とも栄」が2月25日、「ベイクドようかん湖々菓楽(ここから) ふなチー」の販売を始めた。

ふなチー パッケージ

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 1932(昭和7)年創業の同店は和菓子店として始まり、2代目から洋菓子も扱うようになったという。現在はカフェスペースも設け、購入した菓子を食べることができる。店内には3代目が和菓子職人の技術の継承として手がける江戸時代から伝わる「工芸菓子」も飾る。

 西沢勝仁さんが4代目を務め、定番の和菓子「でっち羊羹(ようかん)」などのラインアップに加えて、新たに現代風の菓子「NANASAN(ナナサン)」「ベイクドようかん 湖々菓楽(ここから)」などを開発・販売してきた。

 勝仁さんは「2020年に流行したコロナの影響から人々の集まる機会が減ったことで、菓子のギフトが主力だった当店も打撃を受けた。和菓子業界だけでなく、世の中全体で暗いニュースが多く、『自分たちが何か世の中に明るいニュースを提供できないか』と考えた」と振り返る。

 「そこで、これまで和菓子の世界になかった『焼きようかん』という菓子を考案することに。滋賀県には良いものがたくさんあるので、県内産の抹茶を使ったり、パッケージのデザインにも琵琶湖などのモチーフを採用したりした。商品名は『ベイクドようかん 湖々菓楽』と名付け、『ここから良くなっていきましょう』という思いを込めた」とも。

 前作の抹茶味に続く第2弾として新作「ベイクドようかん湖々菓楽 ふなチー」を発売。滑らかな自家製白あんに「魚治」(高島)が作るふなずしの身と飯(いい)を合わせ、和素材のはったい粉を使ったサブレが土台になっている。価格は4,212円。

 勝仁さんは「初めて『魚治』さんのふなずしを食べたときの感動は今も続いている。昔ながらの製法で、琵琶湖のニコロブナを創業者より伝わる蔵持の菌で二冬かけてじっくりと熟成させているという。あるとき、これをお菓子にしたら面白いのでは、と思いついた。試作を重ねて完成し、『魚治』さんにも食べてもらい、商品化にこぎ着けた」と話す。

 「ふなずしには乳酸発酵ならではのコクのある酸味とうまみがあり、和のチーズと称されることも。このお菓子もチーズみたいな味がするが、チーズは入っていない。日本酒やワインにも合うので試してみてほしい」と呼びかける。

 営業時間は9時30分~18時30分。店舗・オンラインショップで販売している。

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