木之本の北国街道沿いにある「山路酒造」(長浜市木之本町)が8月8日、ジェラート商品「桑酒じぇらーと」の販売を始めた。
1532年創業。現存する酒蔵の中では、滋賀県内で最も古く、日本でも4~5番目に古い歴史を持つ。国内で桑酒を作るのは同店だけだという。桑酒は、少し甘味があるが、砂糖や甘味料は一切使わず、もち米をこうじの働きで糖化させた伝統みりんの製法のリキュール。
15年前から桑酒を使ったジェラートを作りたいと思っていたが、少数から対応する製造会社が無く実現しなかった。今年に入り、近江八幡に少量からでも作るジェラート店と出合ったことから製造にこぎ着けたたという。
ジェラートには「桑酒」と桑酒を作る工程でできる「みりん粕(もち米とこうじ配合)」が入っている。みりんかすを入れることで甘味とコクが出るという。桑酒とみりんかすの自然な甘味があるため、砂糖の分量は控えめにした。食感には、みりんかすに含まれるもち米の粒がごくわずかに残る。
同店の山路祐子さんは「4回試作した。ジェラートを1カップ食べた時に満足感があり、桑酒が主張しすぎず、ほんのり風味がする量になるように工夫した」と話す。「自然な甘味の桑酒を使ったジェラートができた。コクがあるが、アイスにしてはあっさりしている。この暑い夏にぜひ味見していただければ」と呼び掛ける。
価格は410円。営業時間は9時~18時。水曜定休。