長浜の「ハッピー太郎醸造所」(長浜市元浜町)に1月17日、どぶろく作りのためのサーマルタンク(仕込みタンク)が搬入された。
2017(平成29)年から「醗酵でつなぐ、しあわせ」をポリシーに同醸造所を経営するハッピー太郎さんは、独立までに3つの酒蔵で12年間、米こうじ作りや日本酒造りを身に付けたという。「いつかは醸造所を持ちたい」という思いから屋号を名付け「米麹(こうじ)屋」として発酵食品の製造・販売などの活動を続けてきた。彦根を拠点にしていたが、長浜の商業文化施設「湖のスコーレ」への入居の声が掛かり、2021年12月に移転することに。同施設からの「どぶろく造りの提案」に賛同し、今年1月にどぶろくの免許を取得。タンクが搬入されたことで、近日中に製造に乗り出すという。
原材料には東近江で自然農法を行う「池内農園」の米「滋賀旭」から作ったこうじ、長浜で自然循環農法に取り組む「シバタグラウンドミュージック」の米「ありがとう米」などを使う。ラベルは米原を拠点に活動する切り絵作家・早川鉄兵さんがどぶろく用に制作した切り絵から仕立てる。
1月21日からはクラウドファンディングで支援を呼びかける。集めた資金は醸造所の初期製造資金、ラベルデザイン料、設備投資に充てるという。リターンは「甘酒セット」「どぶろく2本」(以上5,000円)、「1カ月に1度はどぶろくセット」(3万円)などを用意。
ハッピー太郎さんは「どぶろくの免許取得、タンクの搬入により、いよいよどぶろくの製造が始まる。どぶろくは3月半ば~後半にでき上がる予定。店内での販売や喫茶室での提供の他、全国の卸先に出荷していく。個人でどぶろく製造を行うことはハードルが高く、全国でも珍しいといわれている。クラウドファンディングも始まるので、応援してもらえるとうれしい」と呼び掛ける。
現在、同醸造所では「ハッピー麹」(100グラム=250円)や「濃厚甘酒の素」(400グラム=650円、900グラム=1,200円)などを販売する。
営業時間は11時~18時。月曜~木曜定休(祝日は営業)。