荒神山の麓、曽根沼に隣接する広大な非農用地だった土地に5月2日、「彦根麦酒(ビール)荒神山醸造所」(彦根市石寺町)がオープンした。
直売所と醸造所から成る醸造所は木造平屋建てで、田園風景になじむ色を使い、外壁をよし壁にした。屋根は自然風を取り入れた換気システムを採用。滋賀県立大学の建築チームが設計・施工したという。
営業ディレクターの水野華織さんは「資源循環型ブリュワリーを目指している。今後、ビールを製造した後に出る麦芽カスを有価物として、地元の畜産の餌や畑の肥料にしてゴミを出さないようにしたい。ビール造りで使う水もできる限り節水するなど、SDGsを意識した醸造法に挑戦し、地域の皆さまに愛されるブリュワリーになっていきたい」と話す。
直売所では隣接する醸造所で作っているオリジナルのクラフトビール「ISHIDERA WEIZEN 330ミリリットル」「Pale Ale 330ミリリットル」(以上660円)などを販売するほか、試飲もできる。販売しているオリジナルのグラウラー(容器)は炭酸が抜けにくく、ビールの持ち運びに便利なのが特徴だという。グラウラー購入客にはビールの量り売りもしている。
ビールの特徴については、「『ISHIDERA WEIZEN』は地元石寺町で作った小麦を原料に造ったビール。バナナ香に加え小麦の香りと酸味が感じられる。ビールが苦手な女性にも飲みやすく、お薦め。『Pale Ale』はかんきつ系の苦味を感じる。クラフトビールではオーソドックスなタイプ」と水野さん。
直売所の営業時間は11時~17時(土曜・日曜・祝日は18時まで)。火曜・水曜定休。